2016年08月27日

給与計算あるある

解雇が決まった従業員、年休の権利はどうなる?

 あまりない方がよいのは当然ですが、何らかの理由で、
従業員を解雇しなければならない場合があります。解雇は、理由の妥当性や手続きがとても重要で、実務においても細心の注意と配慮が要求されます。
 今回は、従業員を解雇した場合の、年次有給休暇(以下、「年休」という)の処理について、
とり上げたいと思います。

年休は労働日に取得するもの 
 年休は、一定期間勤続した従業員に対し、心身の疲労を回復し、
ゆとりある生活を保障するために付与される休暇です。
休暇ですので働いてはいませんが、減額されずに賃金が支払われます。
 そのため、年休を取得できる日は、そもそも労働日でなければなりません。
例えば労務提供義務のない休日には取得できないことになっています。

「解雇」についてのおさらい

 解雇を行う際には、次の@またはA、いずれかを満たすことが必要となります。

@30日以上前に予告を行うか
A30日分以上の解雇予告手当を払うこと

(解雇予告の日数は、平均賃金を支払った日数について短縮することが可能)

 この手続きを行うことで、解雇の日より後は、労働契約が消滅します。
労働日は「解雇の日まで」です。

解雇が決まったら、年休はいつまで取得できる?
 解雇予告を行った後、年休が取得できる期間は、「予告日以降から解雇の日まで」となります。
この期間内に取得しなければ年休の権利は消滅することになります。

 自己都合退職の場合には、従業員自身が年休の残余日数も考えて
退職日を設定してくることが多く見られます。
しかし、解雇の場合には、会社が退職日(解雇日)を指定するため、
即日の解雇を行った場合や年休の残余日数が多い従業員は、年休の権利を失うことになります。
「年休が取得できなかった!」と主張するトラブルも、たびたび見受けられます。
 無用なトラブルを避けるため、解雇を行う際には、
年休の取扱いについてもきちんと説明しておきましょう。

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posted by はまさん at 17:21| Comment(0) | 人事・労務

2016年08月19日

人手不足への対応と課題

調査結果にみる中小企業の
「人手不足」への対応と課題


◆中小企業へのアンケート調査
日本商工会議所から6月下旬に「人手不足等への対応に関する調査」の集計結果が公表されました
(調査対象:中小企業4,072社、回答企業:2,405社)。
企業における人員の過不足状況や求める人材、女性の活躍推進をはじめとする人手不足対応への
取組み状況等について知ることができます。

◆半数以上の企業が人手不足に!
まず、「人員が不足している」と回答した企業は55.6%(平成27年調査50.3%)、
「過不足はない」と回答した企業は39.7%(同45.5%)となっています。
全体の半数以上の企業で人手不足が生じており、
昨年調査よりもその割合が約5%上昇していることから、その傾向が強まっている状況です。


業種別にみると、
「宿泊・飲食業」(79.8%)で不足感が最も高く、
「介護・看護」(77.5%)、「運輸業」(72.3%)、「建設業」(63.3%)と続いています。

◆企業が求める人材とは?
また、「人員が不足している」と回答した企業の69%が、
求める人材として「一定のキャリアを積んだミドル人材」と回答しています。
ただ、その他の項目(「高卒社員」「大卒社員」「管理職経験者等シニア人材」)においても、
前年調査と比較して高い数値となっており、幅広い層で人手不足が広がっている状況です。

◆人手不足への対応と課題
人手不足への対応として、女性や高齢者など幅広い人材の活用等が求められていますが、
本調査では実際の企業の取組状況を知ることができます。
女性の活躍推進については、
「実施している」が40.0%、「実施を検討している」が21.5%となり、
6割を超える企業で何らかのアクションを起こしています。

女性の活躍を推進するうえでの課題としては、
「女性の職域が限定されている」(38.6%)が最も高く、
「女性の応募が少ない(女性社員が少ない)」(31.7%)、
「女性が管理職登用を望んでいない」(23.0%)が続いています。

65歳以降の雇用延長については、
すでに65歳超の者を雇用している企業は回答企業の約7割となっているものの、
65歳以降の雇用延長について「義務化は反対」(30.1%)、
「65歳までは雇用できるがそれ以上の対応は難しい」(27.1%)といった意見も出ています。

65歳超まで雇用できない理由として、
「本人の体力的な面で難しい」(66.5%)、
「若い年齢層の採用の阻害になる」(47.6%)、
「生産性が低下する」(37.3%)、
「雇用し続ける余裕(人件費等)がない」(22.7%)
といった回答がありました。

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posted by はまさん at 17:27| Comment(0) | 人事・労務

2016年08月14日

求人が充足されやすい企業とは

「求人が充足されやすい企業」の特徴とは?

◆雇用管理改善の取組みが業績の向上に
厚生労働省の「今後の雇用政策の実施に向けた現状分析に関する調査研究事業」
(実施は三菱UFJリサーチ&コンサルティング)の調査結果が公表されました。
この調査は、「近年、景気の緩やかな回復基調に伴い、有効求人倍率が上昇傾向にある中において、
特に中小企業の多くで人手不足が常態化することが予想される。
では、今後どういった企業の求人が充足されやすいのか」という視点から、
企業が労働条件や職場環境等の改善に取り組むことと、
労働生産性や業績の向上との関連性を調べたものです。

◆重要なポイントは?

雇用管理改善の取組み(評価・キャリア支援、ワーク・ライフ・バランス、女性活用、
ビジョン共有・トラブル解決の仕組み等の人材マネジメントなど)は、
従業員の意欲・生産性向上や、業績向上・人材確保につながるとの結果が出ていますが、
調査結果からは以下の点が重要だということが明らかになりました。

(1)「従業員満足度」と「顧客満足度」の両方を重視する
経営方針として、これらの両方を追求するほうが、効果が高いとのことです。
また、「顧客満足度」を重視する企業は多いですが、
「従業員満足度」を上位に挙げる企業は必ずしも多くなく、
経営者はこれら両方を経営方針に据え、従業員に浸透させることが望ましいとされています。

(2)雇用管理改善に継続的に取り組む
「10年以上前から行っている」など早期に取り組んできた企業で人事目標の達成度合いが高いことから、
雇用管理改善が効果を現すにはある程度の時間が必要なことがうかがえます。
また、こうした早期から取り組む企業では正社員が
「量・質ともに確保できている」とする割合が高く、
人材が確保にも好影響を与えているようです。

(3)表彰・認定には取組みを推進する効果
行政による様々な企業の表彰・認定制度があり、これらの利用が効果的とのことです。

◆若者の定着にも効果あり
改善の取組みの中でも、労働時間の短縮や有給休暇取得促進、
働きやすい職場づくりなどは、特に若者の定着に効果があるとの回答が多かったそうです。

また、若手が相談しやすい・意見を言えるような仕組みや、
賃金・評価制度の見直しも効果があったとの回答も複数あったそうです。

しかし、こうした改善はやみくもに取り組めばよいものではなく、
目標を設定し計画的に取り組み、
それを社外に積極的に情報発信することの必要性も指摘されています。
5年後、10年後の自社の在りたい姿を描きながら一歩ずつ進めていく必要があります。

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posted by はまさん at 17:20| Comment(0) | 人事・労務